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2009年06月12日

新道峠にて

   新道峠にて 




 6月12日・2時20分・気温11℃
昨日午後から雲が動き、夕方には御山が顔を見せた。
空気が澄んで透明感が増し、実に晴れ晴れとし気持ちの良い日だ。
 18時半頃、この時期としては珍しく夕焼けで、剣が峰のある西側が紅色に
染まった。サインをくれ御山が呼んでいる気がした。明日は勿論GOだ。
 出掛ける先は数日前から決めていた、新道峠だ。2年前に雲海に浮かぶ
御山を撮れたが、今回は夜間撮影に挑戦したくなり機会を狙っていた。

 2時20分、御坂トンネル周りで芦川町を通り、林道へ入った。
2年前の記憶を辿りながら林道支線のゲートを右折し進むが、カーナビには
道路は無く、矢印だけが車の動きとリンクするだけで多少不安になる。
気にせず強気で進むと駐車場に突き当たり、ほっと胸を撫で下ろした。
 7台止めるのがやっとの駐車場に、1台分だけ空いており、車を何度も
ハンドルを切り返し、無理やり刺しこんだ。ライトを消すと真っ暗闇の世界だ。
ヘッドライトとペンライトを頼りに山道を登り出すと時計は3時半を指し
東の山の稜線が浮かんで見える、日の出と競争だ。尾根まで5分の距離を
精一杯の早足で登る、息が苦しい、ゼーゼー言いながらも歩く。
 
 先客のライトが2ツ見える、何とも言えなく嬉しい。暗い中、ライトを頼りに
ポイントを探している。挨拶を交わす距離に達する前に尾根から下ってしまった。
 記憶を呼び戻し、以前立ったポイントを探し尾根の坂道を登ると、獣道のように
笹が踏まれた通路があり、尾根から降りては登りを2度、間違って繰り返した。
空が濃紺に染まって来る。3度目を下り、ヤブを掻き分けると、目前に
パノラマが広がった!やったー!着いたぞー♪ 早速、三脚を立て撮り始める。

 気温が下がったので雲海を期待したが、雲は上空にあるだけだった。
左右の湖を分断してオレンジ色に等間隔で並ぶ、河口湖大橋の灯りが綺麗だ。
眼下の河口湖を縁取る町灯り、その向こうが富士吉田市の灯り、灯りに境目は
無い。そして、その向こうに御山がデ~ンと鎮座する。
 夢中で撮りまくった。雲が芸を披露し、月が空を飾る。この時期としては珍しい
残雪に紅が射し、紅富士様まで登場し、大興奮の撮影行。凄いな~!凄いぞ!
新道峠。駐車場から5~6分で、この大パノラマが観える。

 明るくなってから、ガサガサ・ハアハア言いながら小父さんが下りて来た。
千葉の方だ、それから、また一人、今度は石川県の人で、共に夕べ出掛けて
今朝到着との事で、思わず「遠方からご苦労様です」と言ってしまった。
 御山は、どうして高い所に上がるとトンガって見えるのだろう、不思議だ
かの、葛飾北斎翁の作品「凱風快晴」は、まさにコレ、新道峠から観た御山は
トンガって観えた。ここまで1時間弱、こんな環境に生まれた事に感謝である。

 新道峠・2007年06月12日 驚いた!2年前と同じ日だ。

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投稿者 pinetree : 2009年06月12日 12:06