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2007年06月13日

新道峠 その2

 手早く身支度を整え、峠に向かう。
暗い中に標識の「新道峠入り口」と書かれた文字が見えた。登山道は整備されおり
丸太の階段になっている。空が白んで来たのでヘッドランプを消すと、林の中は
足元の丸太が識別出来る明るさだ。熊避けの風鈴をぶら下げ「チリン!チリン!」と
鳴らしながら歩いた。駐車場から5分程登ると林が開け尾根に着いた。目の前に雲海を抱いた富士が
飛び込んで来た「オー!凄いゾー!」想像以上のロケーションで、思わず声が出てしまった。
 早速、撮影ポイントを探して左、黒岳方向へ少し歩くと話し声が聞こえる。見ると前方が開けた場所に3人が
三脚を立てていた。「おはようございます!宜しくお願いします!」と、簡単に挨拶を済ませ、急ぎ撮り始めた。
天気を狙い打ちで来たが、計算以上の迫り来る景色の素晴らしさに、心臓は高鳴る。良い時を逃すまいと
目は、ズームレンズとワイドレンズを行ったり来たり繰り返しながら、ファインダーを覗く。指はシャッターを押す。
その繰り返しを意識して続ける。動きを止めると、目前の景色を魅入ってしまう誘惑に駆られるからだ。
 富士に陽が差し、頂をピンクに染め上げて行く!   

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投稿者 pinetree : 2007年06月13日 17:37