« 山中湖・長池にて | メイン | 富士山初冠雪 »
2008年10月01日
日常の中に戦争があった
日常の中に戦争があった
9月28日4時50分 気温13℃
演習場開放日だ。条件が悪く雲が出ているが、構わず演習場へ向かった。
正面ゲートは開いている、問題無く隊舎脇を通り御山の方向へ上がった。
暗い中、前をハマーの軍用車が低速で走行している、しかもライトを
点けずに・・・前には単車が2台、遠目のライトに浮かんだ、どうやら
訓練をしている様子だった。この忙しい時間帯にズーッと後を付いて
行くのは敵わない、などと思っている内に脇道へ反れて行った。
第2ポイントで朝を迎える事にした。1台止まっていたが外に人影は
無かった。微かに明るくなり始めた頃、車の音が下から向かって来るが
姿が見えない、遥か脇を通り過ぎ、丘を越え踏んだブレーキランプで
ジープと判った。この朝は、厚く広がりのある雲が富士山麓上空を
覆っており、只々明るくなるだけの朝で、写真は撮れなかった。
諦めて、撮影ポイントの探索をする事とした。
一番御山寄りの道路を奥深く進むと、道路上にバケツの底に10センチ程
砂を入れ固め、ひっくり返した様なものが、道路を横断する形で3列に
点々と置いてある。戦争映画で見た地雷の様で、余り気持ちが良い物では
無い。踏まない様注意しながら車を進める。道路脇には軍用車両が点々と
隠す様に配置されている。どうやら訓練中の中へ紛れ込んだと認識したが
今朝は開放日の筈、多少頭が混乱した。
クワバラ・クワバラ、探索途中ではあるが山中湖方面へ下り帰る事にした。
1キロ程下った分岐点に、道路を横断してピンクのテープが張ってあり、その
向うには先程の土が配置してある。進む事を諦め、バックして元の道を帰る事に
した。1キロ程戻ると、先程いなかった場所にライフルを肩にした歩哨兵がおり
呼び止められた。逃げる訳にはいかない、何せ銃を持っているし、悪い事を
している訳ではないが、ちょっぴりビビリながら側に止める。「どちらへ
行きますか?」「左へ帰る所です」トランシーバーで上官と連絡を取り「左は
行けません、右へ行き、帰って下さい。」「分かりました!ところで道路上に
ある土の盛ったものは何ですか?」「あれは・・・」一呼吸あり「対戦車
地雷の想定です」ギイエー!やっぱりそうだ、そうだったんだ。
今度は兵隊がいる、地雷源の手前100メートルの窪地には銃座へ据えた
マシンガンを構えているし、丘の上にはヘルメットに草を差し、擬態している
兵士がこちらを見ている。戦車が地雷源の前で止まり、乗員が降りてきて
ナイフで地雷の確認をする、そこを機銃掃射する、そんな訓練とみた。
日常の中に戦争があった。
自衛官はまじめに訓練をしている、その脇をカメラを積んだノー天気な
オヤジの民間車両が通る。美しい風景写真は撮れなかったが、非日常の
北富士演習場を認識させられらた朝であった。
←ブログランキング参加中
こちらをクリック!して応援してね!
投稿者 pinetree : 2008年10月01日 18:54