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2006年08月24日

宿屋のオヤジは忙しい の巻

 夕方、お客様をお迎えにスーパーまで行き帰って来ると、フロント前に先程
玄関ですれ違った男女が立っていた。フロント内には息子も家内もいないので
何となく嫌な雰囲気を感じた。「どうしました!」と、声を掛けると「今、
見てもらっている」との答えだ。記帳にはAさんと書いてあるが、予約台帳に
Aさんのお名前は無かった。オーマイ・ガッ!ブッキング発生か?今日は満室だ。

 「メールをプリントして持って来たんですが・・・」目は虚ろ焦点も合わずに
活字を追っている。そこへ家内が「チョット見てよ!予約の日にちは9月24日
よ!今日は8月24日。」 Aさん、こちら見て下さい9月24日でご予約を頂いて
おりますが・・・・」 Aさんは絶句である。 ホ・ホントですね!彼女は
「チョーット!信じられない!」 Aさん「・・・・」額からは汗が。私「今夜は
どうされますか?」時間は午後6時を回り暗くなり始めていた。私「どこか泊まる所
探しましょうか?」、彼女「お願いします」、私「ホテル・旅館・貸別荘?どちらに
しますか?」 「貸別荘にして下さい」 

 早速、二人の前で電話を掛けてみますと3軒目で河口湖の別荘が1棟だけ
空いており、予約可能との事で予約を入れ、地図で場所を説明してあげ出掛けました。
 それから20分後、彼女から電話が入りました。
「部屋が・・・毛が落ちていて掃除をした気配が無いんです・・何とかなりません?」
「そうおっしゃられても・・・」「そうですよね・ごめんなさい!」 私「キャンセルして
こちらへ帰ってらっしゃい!部屋を探しますから・・」 「すいません♪シテイーホテル
みたいな所で16000円位の所で・・・」 「ハイ!探してみますね」 繁忙期を
過ぎているので探す自信があったのだ。
 12600円でツインの部屋が一発で予約出来た。

 ホテルの場所を地図に書きながら二人が来るのを待った。暫くして
車が入って来た。彼女「すいません!」 私「こちらこそ内容を知らないものですから
変な所紹介しました。良かったです、こちらが取れましたので、どうぞ・・」
 彼女「明日は宜しくお願い致します♪」と、言い残し出掛けて行った。

 夕方の喧騒が一段落した時、フロントに二人の女の子が見えた。
「すいません!ボンドか接着剤ありませんか?」見れば、サンダルの
土踏まずの部分の紐が取れていた。「これじゃー接着剤では無理です、
チョット待ってね・・・」 釘と金槌とニッパを用意した。
 釘を頭からサンダルの厚み、7ミリ程切り落とした。その釘を、紐の端を
サンダルの取れた場所に押し当て金槌で叩いて止めた。多少ではあるが
釘の先端がサンダルの裏に飛び出したのが、ご愛嬌だ。見事サンダルは
彼女の足にフィットした。「ありがとうございます♪」と、目を輝かせ
お部屋に帰って行った。

 宿屋のオヤジは色んな事をさせられるのだ♪    

投稿者 pinetree : 2006年08月24日 21:42