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2012年09月09日

草刈作業!

    松山入会組合コレラ病墓地の草刈作業! 

  

 平成24年9月9日 8時0分 22℃
コレラ病墓地の草刈と先祖供養を、いつの頃からか分からないが松山入会組合でやっている。
今日、8時に集まり田舎のベンツ軽四トラックで連なって東富士五湖道路の脇を林の中へ入る。
 近年は林業の為に立ち入る者も無く、林は荒れ放題で倒木が道を塞いでいる。その倒木を
ノコギリで切り、横に避けて軽トラは進み、溶岩の硫末の壁が馬蹄形に広がった突き当たりに
車を止め、各々草刈機を担いで現場まで徒歩で5分程歩く、そんな場所だ。 

 江戸時代後期、地区住民が流行病で亡くなった時、共同墓地に埋葬出来なかった。
4キロ離れた富士山麓の奥深く人里離れた溶岩地帯2箇所に、ひっそりとして訪れる者も無い
とても墓地とは言えない場所だ。溶岩の石が墓標も無く1個だけ置かれた墓が、その窪地にあり
約30個の溶岩が散らばっていた。

 10時に作業を終わり、常照寺の住職に出張して頂き、亡くなられた方々にお経を唱えて頂いた。
今回の作業は15名で行ったが初めての体験で、この場所がある事は知っていたが、特定出来
なかったし、毎年、このように入会組合で作業し、冥福を祈って回向を手向けているのは知ら
なかった。流行病の為亡くなり、町内の墓地に入れては貰えず、人里離れたこの場所はお墓参り
にも来れない場所だ。周囲を4~5メートルの高さの溶岩流に囲まれた同じような窪地二箇所に
分かれ、墓石に見立てたのであろう溶岩が点々と広がっている。

 昔、大八車に人を乗せ、行ける所まで行き、後は背負子で背負い、病が移ってはいけないと
捨てるように埋葬し逃げ帰って来る。墓地に来て供養出来ない家族の思いは如何ばかりで
あったろう、それを想うと心が痛い。松山地区は450年ほど前まで歴史を遡れるが、こうして
先祖を祭り尊ぶ良き風習は、これからも絶える事無く続けて欲しい。このような行事があり
この様に脈々と出来るのは住民の底力がある証明で、松山の誇りでもあるのだ。

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投稿者 pinetree : 2012年09月09日 19:26