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2009年08月28日

ススキ祭り

    ススキ祭り 北口本宮冨士浅間神社 


 8月27日・7時20分・気温18℃
暗闇が迫ると、街を巡幸した明神神輿・御山神輿が、諏訪の森に帰って来る。
 ススキ祭りの幕開けだ。照明を落とし、かがり火が焚かれた北口本宮冨士浅間神社
境内に、高天原と呼ばれる場所があり、世話人の提灯に案内された神輿が入場すると
歓声と拍手に包まれる。高天原を二基の神輿が回り、氏子や観光客が後を追うように
ススキを揺らし家内安全・学業成就・商売繁盛を願って走る。誰の顔も笑顔で走る。

 そして高天が原に、静々と神輿が安置されると、いきなり三度、御山神輿を大地に
落とすと盛大な拍手と歓声が境内に響き渡る。世話人が参道で勢子の労をねぎらい
感謝の言葉を発する、その汗にまみれた顔には大任を果たし、安堵したのか涙も見える。
残念な事に、ここで勢子と一緒に大半のお客様は帰ってしまうが、良い所は、これからなのに・・

 諏訪神社に二基の神輿を安置し、祝詞が読まれ、やがて境内は照明が消され真暗闇になり
灯りは、太古の昔と同じであろう世話人の提灯と、かがり火だけの幽玄の世界へと変わり
荘厳で厳粛な世界となる。神官に守られた絹垣が揺らめき、御魂が浅間神社へ帰って行く。

 儀式を終え世話人達は神社の正面に整列する。
大任を果たした男達が誇らしく提灯を掲げると、どの顔も凛々しく、立派に見えた。
「色男!」掛け声が掛かる。上吉田の男に与えられた名誉と誇りだ、町外から見ると
羨ましくさえ思える。同級生の息子を見付け、労をねぎらったのは言うまでもない。
 良き街には良き祭りあり。これからも伝統を守り、後世に継承して貰いたい
吉田の火祭りは、郷土の大切な財産なのだから。 

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投稿者 pinetree : 2009年08月28日 21:55