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2008年08月27日

すすき祭り

  ”27日・すすき祭り”    

 27日・気温21℃
17時50分、お泊り頂いている吉沢さんファミリーと、友人の渡辺さんの、計6名で
車に乗り出掛けた。直前に花火が鳴ったので、神輿は横町信号を出発した所だ。
歩道橋まで来ると、人だかりは神社の方へ動いている。交通規制を避け、裏道を走り
神社の近くへ車を止めた。

 神輿に追い付く様、急ぎ足で歩く、その甲斐もあり、神輿が渡る参道へ先回り出来た。
町内を巡幸した神輿が境内の杜に、吸い込まれる様に入って行く姿が撮りたくて
皆を残して歩を進めた。決めていた場所に着くと、程なく明神神輿が迫って来る。掛け声の
「ヨイ!ヨイ!・ヨイ!ヨイ!」も、心持ち軽く聞こえる。1年振りに、また逢えた事に感謝である。
暫し間を置き、御山さんが参道へ入って来る。こちらの「ヨイ!ヨイ!・ヨイ!ヨイ!」は御山さんの
重みに耐える男達の声が重低音となって聞こえ、一層迫力を増す。

 神輿は杜の中を御鞍石と呼ばれる場所へ向かう。
参道には、神輿を担ぐ勢子達が、やっと通れる広さの所もあり、補助に肩を入れる
事が出来ない。そんな所では重みで御山さんが沈みだす。叱咤激励の声が飛ぶ!
「セーノ!」の掛け声で、御山さんが、また浮かび上がる。そんな光景を目の当りに
すると、まさに、この土地は、富士山を推し抱き、富士山に抱かれているという実感が
湧いて来る。

 御鞍石へ到着すると拍手と歓声に包まれる。
勢子達は疲れ、皆、周囲に座り込む、額の汗が、かがり火に照らされ輝く。
 御鞍石では神官による神事が執り行われる。

 この後、神社近くで上松の神事を行ない、神社境内へと神輿は入場する。
待ち受ける明神御輿、世話人の先導で御山さんが見えると、沢山のフラッシユが焚かれる。
その光りの瞬きの中、2基の御輿が時計回りに、高天が原の周囲をススキを手に持つ観衆を
引き連れ回り出す。迫力に圧倒され、鳥肌が立つ瞬間だ。
 7周りし動きを止め、神事を行い御輿は諏訪神社に奉安され、歓声と拍手に包まれる。

 すかさず、世話人は参道の両側に並び、御輿を担いだ勢子の皆さんへ祭典無事終了の感謝の
意を込め、丁重に挨拶をして見送る。勢子と抱き合い硬く握手し、称え合う者もいる。14名の
世話人の目には熱いものが迸る。

 その間、諏訪神社内では還幸祭が執り行われ、境内のライトが消され神社の杜は松明の灯りと
世話人の持つ提灯の灯りだけの世界へ変わる。人の数が減り、静寂の戻った境内に笙の音が響き
世話人の持つ提灯に先導された絹垣が、静々と本宮へ向かう。 動 と 静 幽玄の世界が目前で
繰り広げられ、古の時を彷彿させてくれる。

                    

 世話人が本殿前まで絹垣を送り、整列し提灯を掲げ、拍手と歓声に包まれススキ祭りは終焉を迎える。
男達の顔は、祭典前とは違って輝きを増し、祭りを無事執り行った自信と誇りに満ち溢れ、眩しい
くらいであった。一火祭りファンとして出来たらココまで観て欲しい。今日まで400年、紡いで来た
伝統があるのだから。

 近年、祭典世話人のなり手が少なく、後任を見付けるのが苦労と聞き及ぶが、世話人がいなくては
立ち行かない火祭り、これからも、この伝統を絶やす事無く続く事を願ってやまない。

                            祭典世話人に感謝して 

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投稿者 pinetree : 2008年08月27日 23:05