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2007年06月08日
富士山遥拝所 女人天上
富士山遥拝所 女人天上 地 図
滝沢林道・細尾野林道入り口から 1.5キロ 往復 約1時間コース
吉田口登山道から細尾野林道 :
5日・7時・気温15℃・晴れ
パンズパークへ向かったがチェーンロックされていた。
そこで、そのまま中の茶屋へ向かった。周辺を散策しようと思ったのだ。
何気に見ると、滝沢林道入り口ゲートが開いていたので、吸い込まれる
様に車を進め、2合目の水場を目指した。水場には鳥達が集まるので
それを撮って見たくなったのだ。水場に着いて観察したが、鳴き音はするが
その姿は見えなかった。諦めて細尾野林道へ向かった。昨年撮り損なった
「女人天上の遥拝所」を探索する為だ。
道路脇に車を止め、林道のゲートを潜り歩を進めたが、圧倒されそうな自然に
無用心な自分を悔やんだ。武器?はカメラだけだ。せめて、動物に人間が
近づいている事を知らせるものも持たないで自然界に進入するのは自然を
冒涜する事になる。決して動物は悪くは無いのだから。
知人に大体の場所を聞いていたが標識が無くて不安が襲う。やはりいた。
100メートル先にしなやかに現われ立ち止まり、カメラを向ける暇もくれず、軽やかに
ジャンプして、林の中に牡鹿は消えて行った。鹿だった事に胸を撫で下ろした。
1キロ程歩くと道路脇に朽ち果てそうになった遥拝所の矢印を見付けた。
うっかりすると見落としてしまう小ささだ、吉田口登山道から来たら
裏には白い文字が無いのでロストしてしまうだろう。
急峻ながけを手を使って登った。通路に階段状に丸太が敷かれているが
朽ち果てそうにやせ衰え、自然に帰るのを待っている状態だ。樹木の陰から
熊でも出てきそうな雰囲気に緊張しっぱなしだ。人間様がいることを示す様に
咳払いをしながらコメツガの森を登った。200メートル程登ると道が無くなり
不安になった。諦めて帰ろうかと思ったが、ここまで来て何も撮らずに帰る訳には
いかない。自分を押し止め、上を目指した。一休みしながら高台を見たら、立て
看板らしき物が見えたので元気を盛り返し、その場所まで進んだ。
遥拝所に辿り着いた。立て看板と石碑、それに大岩があった。誰も訪れなくなったこの地で
忘れられそうになるのを必死で耐え忍んでいるかの様だった。
樹木の間にポッカリ開いた空間を見上げると、丁度ガスが動き、富士の頂が観えた。
御山のお顔が見えない林間の登山道を登り、ここまで来て、山頂とご来光を拝んだと
されているが、どんなに神々しいものだったか想像出来る。
かつて女性の富士山への登拝は2合目までと厳しく規制され、女人改所まであった。
庚申の年(60年に一度)だけふもとで7日間の修行をした者だけが4合5勺の
御座石浅間神社まで登ることが出来た。富士山は信仰の山だったのだ。
女性が山頂へ登れるようになったのは1872(明治5)年からだ。
この”富士山遥拝所 女人天上”は 地元の「すその路研究会」の皆さんが
古文書を基に、1980年に発見され、同年10月15日、富士吉田市の史跡に指定された。
ご苦労され”富士山遥拝所 女人天上”を発見された「すその路研究会」の
皆さんに感謝して。
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投稿者 pinetree : 2007年06月08日 16:49